(2003年末に書いた文章)

ネット上の賢明なる諸兄:

小林よしのり のメールアドレスわからないかもしれないし、(私にできることはもうこれで全部です。)
この件についてもっと知りたい人は電話やメールで新聞とかにこの件のこと知らせてください。よろしく。


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拝啓 小林よしのり様  (「戦争論」読みました等のあいさつ省略)

ペンネーム「羅漢」と申します。 (単なる一読者である私の証言が必要なことなど全くなく、私の推理・主張は全て既に書きました。) 必要ならばメール bartTORUlacan@yahoo.co.jp または fj.books http://groups.google.co.jp/groups?hl=ja&lr=&ie=UTF-8&group=fj.books で質問していただけましたら答えます。fj.booksでお答えするかもしれません。


「ものぐさ精神分析」などの著者、岸田秀が 約30年間にわたって学歴詐欺をしてきて、現在もしていて、学歴詐欺によって1千万円以上の金額を不正入手しているらしいことが判りました。

### (岸田が曖昧にして事実を隠しているので、ただの一読者である私には詳細がつかめません。)

岸田は2004年3月に和光大学を定年退職するので、あと4ヶ月で「時効」となり「完全犯罪」となってしまいます。

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「恋愛の超克」小谷野 敦 (著) 62ページ にこうあります。
(岸田が2000年に出した本に)「ストラスブールで博士号を取ったつもりでいたが、調べてみたら名前がなかったとか、文部省から精神分析を教える教授の資格を剥奪されたとか すごいことが書いてある。」

小谷野 敦さんも2000年にやっと知ったようですが、私はネット上で読んで数週間前にはじめて知りました。

(岸田が2000年に出した本)「幻想を生きる親子」より詳しく書いてあると思われる『二十世紀を精神分析する』(初版は1996年)所収の「フロイド讃歌」(文春文庫)を見ても、これだけの説明しかありません。ーー

(フランスの大学に提出した“博士論文”は) 「指導教授の口頭審査で合格の判定を受けたのでDoctorat du Troisieme Cycle の学位を得たと思っていたところ、指導教授が届けるのを忘れたのか、ストラスブール大学にはそのようなことは記録されていないらしいし」

ーーー「卒業したつもりが、30年後に見たら、名前がなかった」というのは絶対に有り得ない、なぜなら、ふつう卒業前に確認、卒業後に確認、外国ならさらに詳しく確認するから。

(岸田は20年も経った後にはじめてストラスブールを再訪している。1967年に確認せずにフランスを去るはずがない。)

早稲田大学和光大学に就任時(1970年ころ)に履歴書を出したはず。その時に確認したはず。

さらなる根拠のリストはここです。
http://www.geocities.com/kishida_shu/konkyoPRE.htm
http://groups.google.com/groups?dq=&hl=en&lr=&ie=UTF-8&oe=UTF-8&group=fj.books&safe=off&selm=20031207205226.60190.qmail%40web2404.mail.yahoo.co.jp

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学歴詐称軽犯罪法1条15号です。岸田の場合、額が大きいので、別の犯罪もあるかもしれません。
私は法律のことはよく知りませんので常識で考えると、学歴詐欺が成立するのは、以下の3点がある時だと思います。


1a.岸田は現在でも「博士論文を提出した」と言っている。
1b.岸田は現在でも「ストラスブール大学大学院を卒業」と言っている。
     しかし、
2a.岸田は博士論文を提出していない。
2b.岸田はストラスブール大学大学院を卒業していない。
     さらに、
3.岸田は虚偽の学歴を称することにより金銭的利益を得ている。

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1a.岸田は現在でも「博士論文を提出した」と言っている。 『続・ものぐさ精神分析』(中公文庫)の「あとがき」で、「10年あまり前にストラスブール大学に提出した博士論文を収録した」とか堂々と書いている。 1980年(単行本)から現在(2001年の文庫本改版3刷)まで全く変更・訂正なし。


1b.岸田は現在でも「ストラスブール大学大学院を卒業」と言っている。 いくつかの著書の中の略歴と、例えば、
> http://www.iff.co.jp/cspp/030907.html > 日時 2003年9月7日(日) 開場:10時 開演:10時30分
> 【出演】 ◇岸田秀(きしだ・しゅう) ・・・院修士課程、ストラスブール大学大学卒業。


2a.岸田は博士論文を提出していない、は どこにも受理された記録がないと岸田が認めている。


2b.岸田はストラスブール大学大学院を卒業していない。 (岸田は3年弱しかフランスの大学に在籍せず、また、「フランスでは。。。講義に出ても、ろくにわかりましたかったので、そのうちにあまり出席しなくなった。」『ものぐさ』収録の「忙しい人とひまな人」と書いているので、卒業に必要な単位も不足していたと思われる。)

文春文庫『ものぐさ箸やすめ』246ページ にストラスブール大学大学院を卒業するために必要だったので、論文を書いたと言っている。

岸田は博士論文を提出していないので、卒業できなかったことになる。


3.岸田は虚偽の学歴を称することにより金銭的利益を得ている。

岸田の“博士号”のことは1996年に大学にばれたようですから、現在ではいくつかの著書と、例えば、
> http://www.iff.co.jp/cspp/030907.html > 日時 2003年9月7日(日) 開場:10時 開演:10時30分
> 【出演】 ◇岸田秀(きしだ・しゅう)  ストラスブール大学大学卒業。
と称して講演料を入手していることでしょう。

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「1千万円以上の金額を不正入手しているらしい」と書きましたが、その根拠は、岸田に似ている状況で 岸田に似た学歴詐称をしていた教授が1年余りの過剰所得約50万円を返還するそうなので、同じ割合でいくと岸田の場合1千万円以上になります。


http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-030903-0020.html
金城学院大の教授が学歴詐称
 金城学院大(名古屋市、戸田安士学長)の人間科学部芸術表現療法学科 xxxxxx 教授(54)が、実際は修了していないのにフランス国立美術学校修了との学歴を大学側に提出していたことが3日、分かった。

 教授は大学に対し「修了という意味の認識不足だった」と釈明。大学院修了と見なされて受け取っていた給料の一部を返還する。

 xxxx教授は同学部新設のため招かれ、昨年4月から教授になった。多摩美術大を卒業後、フランスで最も権威のある国立美術学校とされる「エコール・デ・ボザール」修了と大学側に最終学歴を申告していた。ところが xxxx教授は美術学校に4年間、在籍したものの修了していないとの指摘が学内外から寄せられ、戸田学長がxxx教授に確認したところ事実を認めた。大学は厳重注意、xxx教授はこれまで受け取った給料や賞与の一部約50万円を返還する。[2003/9/3/13:47]

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取材の方法としては、以下の点から始めると良いと思います。

1。岸田はフランスの大学卒業のために必要な単位は足りていたのか?(もしかしたら、まだ大学に記録があるかもしれない。)

2。岸田は「博士論文を提出」と、まるでポストに郵便を投かんするようなことを言っているが、普通はこんな言い方はしません。問題なのは「論文が受理」されたか、です。岸田さん、あなたはどのように「論文が受理」されたのを確認したのですか?

3。岸田さん、あなたはフランスを去る前に、どのようにして自分が卒業していることを確認したのですか?

4。1996年に文部省に提出した履歴書などを調べる。文部省の人にどんな言い訳をしたか聞く。

このへんのことを岸田に対して追求すれば、いずれ本当のことを白状するでしょう。

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最後に、「学歴をうるさく言うのはレベルが低い」「学歴を問わず主張そのものの価値を見よ」などのコメントに対してあらかじめ反論しておきます。

「ものぐさ精神分析」の中には、今でも優れていると思える小論文もいくつかあります。

しかし、岸田の学歴を知ると全く違って読めてくるものもあります。これがもっとも顕著な例が「心理学無用論」です。

(ぜひ目を通してください。文庫本の中です。)

20年前に、これを読んだ時には、なんて乱暴で、また 心理学を真面目に研究している日本の学者に対して無礼なこと言うんだろう、と感じましたが。まあこの岸田さんも、フランスまで行って苦労して博士号取ってきた人だし、学会では地味な論文とか発表してるんだろうし、日本の心理学のことを真剣に心配して、また 「自分のやっていることに疑問を感じている」というような意味のことを少々ふざけたように面白く書いているんだろう、と、こう思いました。

しかし、岸田の学歴を知った今よむとと全く違うふうに読めます。ーー

成績の悪い高校生がいて、なぜか東大にあこがれてたとします。6年間も浪人して東大を受けたが、とうとう挫折して和光大学に入ったと。その男が後に「放校になった落第生が仕返しに学校に火をつける」みたいな感じに「東大無用論」を書きました。

そんな文章だれが読みますか? そんな文章を「ユリイカ」が収録することがありますか?
岸田がこんな文章を人に読ませることができたのは、ひとえに 学歴詐欺によるものなのです。

(岸田は新聞に「学校教育“幻想”の呪縛から自由になることをすすめる」と「学歴無用論」も書いてます。http://home.owari.ne.jp/~fukuzawa/nikki02-7.htm

「負け犬の遠吠え」という言い回しは30年聞いてましたが、ぴったりの実例にはじめて出会いました。

岸田の「心理学無用論」について:
http://www.geocities.com/kishida_shu/muyoPRE.htm
http://groups.google.com/groups?dq=&hl=en&lr=&ie=UTF-8&oe=UTF-8&group=fj.books&safe=off&selm=20031207214018.76217.qmail%40web2405.mail.yahoo.co.jp

以上です。岸田のやってきたことは、矢野暢ほどは悪くないが、ゴッドハンド先生とは、ほぼ同格ではないでしょうか?

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(「小林よりしん」のための付録)

ネット上で見たギャグを3つ。

岸田先生 曰く ...(30年の間)「自分ではストラスブールで博士号を取ったつもりでいたが、調べてみたら名前がなかった」

1。「岸田先生は銀行口座の残高を調べるてみるのもやっぱり30年に一度ですか?」とツッコミを入れたくなりますね。

2。いつだったか、隠していた大麻がばれた時に、勝新太郎が「なんでオレのパンツの中にマリワナがあるんだ!?」と驚いたふりをしたとかで、話題になりましたが、それに負けないオトボケぶりですね。

3。「ど根性ガエル」の先生みたいに、岸田先生が「学歴詐欺生活30余年!」と泣いているところが見たい。

(おわり)